転ばぬ先の・・・
- miyabi 雅 設計工房 辻本佳雅
- 2016年5月11日
- 読了時間: 5分
みなさん、こんにちは。
雅 設計工房の辻本でございます。
本日は、午前中からとあるお客様の物件売却について、相談していた営業マンと打合せをしておりました。
市場価格の調査や、どういうやり方で、何処へ、どのタイミングで、どんな見せ方をするのが良いのか???
まあ、考えてるだけでは何も起こりませんし、始まりませんわな。
とりあえず、机上の打合せは大体の方向性を見出して、どの位の価格で勝負を掛けるか位まで話としてまとまり、後は実行あるのみです。
実際早く売れてくれれば良いんですけど。。。。
と、そんなこんなで、まあまあ良い時間を過ごした時に、そのお客様からお電話がありました。
「売却予定の家のベランダの壁が落ちて大変な事になっているのですが・・・どうしましょう???」
「え!?」
ベランダの壁が落下。。。
「お隣さんの所へ落ちたんですか?」
そうです。
先日私がブログでご紹介した「お隣様」の所へ、タイル張りの壁が落下している様なのです。。。
*お隣様の事が解らない方はこちらの記事を先にお読みください。
これは、マズイ。
折角先日のトイの一件で気を良くして頂いてたのに、またしても怒り爆発か。。。。
そんな事を脳裏に過らせながら、「とりあえず、直ぐ行きます。」と電話を切り、一旦自宅へ戻りおおよその見当を付けながら、必要になりそうな道具を積み込んで、Lets TRY!
ってそんな呑気な感じじゃ無いですよ。ほんまに。。。。
さあさ、現地へ到着すると、居る居る。沢山のギャラリーと共に。
状態は。。。 ん?
お隣様側の、ベランダの、タイル張りの・・・・・・・ん??
正面も全部無いやん!!!
ごっそり落ちてるし!
「おばちゃん!大丈夫やった?」
「もう、あと数秒の差で私即死やで!!」 指さし☞。。。
「おお!これ落ちてきたん!?」
「そやで!私が通り過ぎた直ぐ後に、後ろで『どーーーーん!』って、すんごい音がして、回りの家の人も何事や!?って飛び出してきはったら、こんなんやんか!どないすんの!」
どないすんの!って言われても。。。もう落ちてるし。
「ほんで、破片とかおばちゃん当たらんかったん?大丈夫?」
「ん。何とか大丈夫。」
そんなやり取りの間もギャラリーさんから「あーだ、こーだ、そーだ」と色々言われましたが、
(俺が建てたんとちゃうやろ!)と又、心の毒舌を吐いてしまい。
「とりあえず、まだ崩れそうな所をもう落とします」と言う事で、作業開始。PM16:00
もうどこから水が廻ってるとか関係なく、とりあえずタイルを張っていた全面の材木は、面白いほど腐っていて、おまけに白アリさんのレストラン状態。
さっと触るだけで、ボロボロボロボロ・・・・・と崩れる。
「兄ちゃんヘルメット無かったら危ないで!」
(そんなもん、いつも持ち歩いてるかい!どんだけ防災意識高いねん。俺。)
「まあ、何とかなりますわ。もう落ちてるし。。。」
といことで、一通り崩れそうな所を先に取り崩し、あとは・・・3面をブルーシートで塞いで今日明日の雨対策位しか出来んな~。
で、シートと、それを押える材木の買い出し。17:00・・・道路大渋滞。。。ウソやん。
現場復帰17:35
早くしないと日が暮れます~。
で、作業再開、雨も再開。お隣様も再会。
「兄ちゃん持ったるわ」
「手危ないからええよ。」
「大丈夫や!こんなくらい!何回も来てもろて、ちょっとくらい手伝うよ」
「・・・・おばちゃん、ごめんな。前来た時にもうちょっと気にしてたら、なんなり対処出来たかも知れんかったね。」
「まあ、しゃーないやん。兄ちゃんが悪いのと違うし。ええから早よし!」
「よっしゃ、やるで。」
で、どんどん暗くなってきて、お隣様は夕飯の支度もあるので、
「あとの片づけはやっとくよ。」と退場願いました。
色々道具は持って行ってましたので、後はシートで塞ぐだけの作業ですが、やはり一人ではなかなか効率も悪く、作業終了が19:30。
いやー、しんどかった。
腐った木くずが雨に濡れて、真黒い泥水みたいになるんです。
こんな時に限って真っ白なロンT着てる私って素敵でしょ。
終わった頃には全身びしょびしょで、ズボンもロンTも・・・まっ黒でした。辺りも真っ暗なので、よく分かりませんでしたが、帰りのコンビニで自分の格好みて驚きました。。。
めっちゃ仕事してきた人みたいやん! しましたけど。何か。
いくらなんでも、あの状態に至るまで2年や3年の話では無いんです。
毎日見ているはずの我が家が発信する異常には「よく分からんから」なんて理由で放っておくと、結果として、最悪は他人を巻き込んでしまう恐れがあるという事です。
日本の住宅事情は、欧米のそれに比べて決して良い環境で建っていませんよね?
その位は皆さん意識があると思います。
ただ、その家が建っている状況次第では、他人を死に追いやる危険性も含んでいます。
これは大げさでは無く、今日おばちゃんが指さしたタイル張りの壁の残骸を見て、
これがもし頭にでも当たっていたら、おばちゃんが言った通り、「即死」はあり得ると思ったからです。
建てた人が悪いのか、気付かない人が悪いのか。
崩れる様に建てる人はいないですし、崩れさそうと生活している人もいません。
だから、人間の体と同じように、「何か」を見たり、感じたりした時は、自分で診てみる。
もしくは連絡をする。
連絡が出来る所が無い。と言う人はとにかく知り合いの知り合いでも何でも良いんで、ある程度知識のある方に見て頂く事が、長持ちをさせる=日本においては、回りに迷惑を掛けない事になる。
という事です。
ベランダの床にひび割れがあれば、雨が漏れている可能性が高い。壁も同じ。
屋根は定期的に瓦の状態などを見てもらう。費用が掛っても。
見た事がないシミが天井や壁に無いか?
基礎に2ミリ以上開いた様なひび割れが無いか?
ちょっと壁紙がめくれてたり、ペンキが剥げて見栄えが悪い。なんて、どうでもいいんです。正直。
人間で言えば、白髪が生えてきた程度の事です。
そこより、最近立ち上がる時に膝が痛む。とか、立ち上った時に目まいがする。の方がマズイでしょ?
フラフラしながら必死で白髪染め探してる場合じゃ無い!っちゅう話ですよ。
まあ、今日は大分と長くなってしまいましたので、ここらで締めますが、
要するに、日本人は物凄い大金を出してるくせに、自分で世話をし無さ過ぎると言う事です。
だからちょっとした「変化」も気付かない。意識も無い。くせに愚痴や文句は、いっちょまえ。なんです。
これは、さっきから偉そうな事言ってますが、自分にも言える事だと思っています。
だから、色んな事に感謝して、意識して、大切にしていると、ちゃんと変化が見えると思うんです。
良くも悪くも。
「それ」を見つけたら、即行動!
これ以上の「転ばぬ先の杖」は無いと確信しています。
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