建築士は「ブラック士業」?
- miyabi 雅 設計工房
- 2018年8月16日
- 読了時間: 4分
みなさん。
こんちは!
miyabi 雅 設計工房の辻本です。
昨日、yahooニュースを見ていると、ブラック過ぎる「建築士」の今
みたいなタイトルで記事が配信されていましたので、ちょっと読んでみました。
内容としては、都内の設計事務所に勤める20代の男性が取材を受けていて、
仕事の幅が広く、月の残業時間が200時間を超えていて、資格の勉強もままならないが、
好きな仕事なので、辞めるつもりはない。
といった内容を記者がどう受け止めたか?という事ですが。
建築士会や事務所協会、といった団体が現状の一級建築士の数と、近年の受験者数に対し
懸念を抱いており、1999年に一級建築士の受験者数がピークで約57000人ほど受験した
のに対し、昨年は27000人程度。
半分以下に減ってしまった。
しかも現在の1級建築士の内、約6割が50代以上と、後継者不足が目に見えている状態に
なっているとの事です。
確か、2000年問題の時も企業の1級建築士が大量に定年を迎えるというので、
建築士が不足してしまうのではないか?と問題視されていたが、実際はどうなのか?
大手ゼネコンなどの事情はよく知らないが、実際に言われているような事が起これば
即実務に影響が出てしまう。
ただ、「建築士」という資格自体に定年がある訳ではないので、嘱託であろうが
繋がりがあれば、いつでも人員確保は可能な事であり、2000年問題はさほど私も気にして
なかったというのが本音です。
ただ、今回の記事で取り上げられている「ブラック」な部分というのも、何も今に
始まった事でもなく、もっと言えば、「月残業200時間なんて少ない方」という業界も
ありますよね?表に出さないだけで。
日本建築家協会の取り組みとしては、試験制度の見直しと、製図試験もCADにするべき
といった時代に合わせた試験に見直すべきとの考えは、とても共感できる。
悲しいかな、もう手書きで図面を書く事は99%無くなりましたしね。
簡単なPLANや提案に関しては、まだ手書きの図面を作ったりしますが、実施図面を
手で書く事は100%無くなりましたし。
試験の内容についても、耐震偽装事件以降の法改正で試験全体が難化したとの声が多い
です。
そのため、試験の為だけの勉強に、大金を費やして「学校」に通わなければ実務の浅い
若者が、実際を知らずに1級建築士の試験に受かる事はほぼ不可能だと思います。
そういった事態も、あまり良しとされていない考え方はちょっと驚きましたが、
まさにその通りで、「資格はあるけど、使えない」そんな建築士を世の中に氾濫させた
ところで、現場からは「使えない奴ら」が増える一方で、お施主様からすれば
資格がある事が一つの目安になる訳ですから、「ペーパー」ではダメなんですよ。
学校側はそんな事「知った事か!」と、ペーパー建築士を量産するだけで、後は関係
ございません。というのが、実体です。
だから、短い時間で効率よく出題傾向やら、確率やら試験に受かるための研究は熱心で
国家資格を与える責任は、大分前からどこかに置き去りにしてます。
取材を受けた彼が、「この仕事が好き」と言っていたのが唯一の救いの様で、
何となくこの業界に入ったのであれば、さっさと辞める事をおススメする。
200時間残業に目をつむるとかいうのではなく、自分の仕事をこなす為に必要な時間
であり、自分を育てた時間でもある。
自分を育てた時間に納得が出来ないなら、違う世界に行くべきで、納得できない所に
留まる理由はどこにも無い。
一方的な言い分に聞こえるかも知れませんが、自分を鍛えるとか、スキルを上げるって
結局そういう事の積み重ねでしか出来ないと私は考えてます。
異論反論大いに結構。
その中で、自分は何がしたいのか?どうなりたいのか?それさえ見えていない奴らほど
「一般的な」と言われる「何か」と照らし合わせて議論したがる。
そんなもんじゃ、ないで。
自分を高めるっていうのは。な?
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